十三夜(じゅうさんや)の由来

『自家焙煎珈琲 十三夜』 店主 林 むつみ

1988年、私の母が新潟市秋葉区(旧新津市)で『エハラ珈琲店』を開店しました。2000年に店舗を改装し、その時『自家焙煎珈琲・西欧菓子 十三夜』と改名いたしました。

2020年6月より、『自家焙煎珈琲 十三夜』として、珈琲屋になりました。

「十三夜」という名前の由来をよく尋ねられます。
改名するとき、西欧菓子にちなんで、フランス語の名前も考えたのですが、ふと母が「十三夜は、どう?」と。
閉店後、入り口のシャッターを閉めるときに、夜空の月を眺めるのを日課にしていた母は、漠然と月にちなんだ名前がいいかなと思っていたようです。

改名当初、ご高齢のお客様が、「カタカナ語でなく、読みやすい名前だから安心して入られたわ」と言ってくださいました。その時「この名前にしてよかった」と実感しました。何より、完璧(満月)じゃないところが私らしくて気に入っています。

珈琲は、生活にどうしても必要というものではありません。少し生活を楽しくするものです。
私の仕事は、お客様に少し楽しんで頂いて、その楽しさを分けて頂ける仕事だと、日々感じています。


十三夜の珈琲の話

林 むつみ(焙煎士)

私の相棒(焙煎機)は、「富士釜」のガス直火3キロ釜です。名前は八衛門(やえもん)と申します。八衛門は推定年齢40歳くらいでしょうか。古い機種になってしましました。温度計はアナログ、冷却は手動。あちこちガタがきていますが、つくりが単純な分、丈夫です。

二ヶ月に1度のメンテナンスは欠かせませんが、今日も元気に働いてくれています。

八衛門は私が心から信頼する相棒です。

八衛門と私が焙煎する珈琲は、豆の芯まで火を入れて、酸味を出さずに焙煎する深煎りの珈琲です。

目指している味はクリアな味。

産地、品種、焙煎度合による味の違いを感じて好みの珈琲に出会って頂きたいと思います。

そして、新鮮な珈琲を飲んで頂きたい。というのが私の願いです。